2026-03-21

チ~サの「にっぽんぽん・あさっての党」文明開化奮闘記

時は明治初期。ちょんまげ頭とシルクハットが交差する帝都・東京で、わたし、チ~サは震えていた。

所属する政治結社「にっぽんぽん・あさっての党」の屯所は、今日も今日とて常軌を逸した異常な熱気に包まれているのだ。

「琉球沖の船の難破ぁ? あんなん自己責任やろが! ワシ、恋すれば何でもない距離やけど、自分の意思で乗ったんやし知らんがな。SFやで!」

ド派手な着物姿の代表が、葉巻をふかしながら冷酷な暴言を吐き捨てた。
人命が失われたというのに、思想が違うからといってこの人は何を言っているのだろう。

すると、隣で洋装に身を包んだジム総長が、優雅に紅茶をすすりながら深く頷いた。
「なるほど。見た! アタシそれ難破するの見た! 今日はその話ですか? 特には驚かなかったわね」

いや、絶対に見ていないでしょうし、倫理観どこに置いてきたんですか。
わたしが部屋の隅でガタガタ震えていると、ふすまが勢いよく開き、羽織袴の男が飛び込んできた。

「党勢拡大は間違いない! 政策で勝負じゃ!」

パイプユニッシュだ。彼はメリケン国の「とらんぷ政権」とパイプがあると豪語しているが、どう見ても便所のパイプ以上に詰まっている。
なぜか血走った目の彼は、いきなり客人の『ひょうきんな尾張のオッサン』に向けて刀を抜き、斬りかかろうとした。

「や、やめて!」
わたしが叫ぶより早く、十二単で爆走してきた女が彼に体当たりをかました。

「今日もまきまき!逆から読んでもまさきまき!」
結社の元職員にして、浪花の元公認候補、そして旦那の瓦版投稿(Xポスト)のせいでクビになった女、まきまきだ。
「もっと叩いて! まきまきのMはドMのM!」
彼女はパイプユニッシュの刀を白刃取りしながら、謎のエクスタシーに浸っている。相変わらず情緒が迷子すぎる。

そのカオスな光景に、代表がブチギレた。
「ええゆうてるんちゃうで!」

シュパッ!
代表の手から、異人館から取り寄せた透明な筒――通称「屁っと簿とる(ペットボトル)」が、物凄い剛速球で放たれた。
ガシャアアン!

「ああっ、代表が物を投げた!」
大騒ぎになる屯所。しかし後日、お奉行所の調べに対し、現場にいたはずの彼らは口を揃えてこう言ったのだ。

「覚えてないわ。こうなること何となく予測してたわ」(ジム総長)
「拙者、床に叩きつけただけでござる」(パイプユニッシュ)

見事なまでの隠蔽と保身である。
そこに、ふんどし一丁の猿が飛び込んできた。ま猿だ。

「ウキー! デコバカ!」
彼はヘラヘラ笑いながら、「足裏ババア!」などと書かれた悪辣な立て札(当時のSNS)を町の至る所に立て始めた。無関係な町娘を「キチガイ」と罵り、一万一千両を要求するチンピラ以下の陰湿なネットリンチだ。

「うるさい!静かにしろ!」
突如、ピライが現れて一喝し、一秒で立ち去っていった。マジで何しに来たんだ。

さらに、奥からカレーの匂いを漂わせた男が現れる。
「ボクはね、代表が投げた屁っと簿とるの美しい放物線に、日本の夜明けを見たんだ!」
カレーの本質だ。彼は今日も命がけで代表をエクストリーム擁護している。

もう限界だ。わたしは胃薬を飲み込んだ。
だが、恐怖は終わらない。

「代表、あの華のある優秀な町娘(新藤さん)と牛鍋を食べに行くの? アタシも同席するわ!」
ジム総長が代表の腕に絡みついた。私怨と嫉妬で優秀な人材を排除し続ける彼女は、結社の大集会でも現役の地方議員を意図的に排除し、ただの秘書にマイクを握らせて組織を私物化している。
「結果としてあの町娘の行動で利しているのは幕府よ!」
全く意味の分からない理屈で妨害工作に入った。

窓の外を見れば、狂信的なボランティアたちが暴走している。
「拙者が代表の母上の葬儀委員長でござる!」と虚言を吐く者や、駕籠を用意して「ここが代表の奈良の生家だよツアー」を勝手に開催するストーカーまがいの者まで蔓延している。
まきまきに至っては「春を売る女」などと執拗に粘着デマを流されているが、「もっと叩いて!」とむしろ喜んでいるからもう手がつけられない。

ああ、この結社はもうダメだ。
全員が常軌を逸している。このままでは、わたしまでおかしくなってしまう。

「わたし……もう、こんなおかしな党の言いなりにはなりません!」
臆病でおとなしかったわたしは、腹の底から声を絞り出し、ついに立ち上がった。
「代表、その屁っと簿とるは危険です! ジム総長、息を吐くように嘘をつかない! まきまきさん、少しは落ち着いて!」

わたしの魂のツッコミが、帝都の空に響き渡る。
政治の夜明けはまだまだ遠そうだが、わたしの自立の夜明けは、ギャグのような爆発音と共に今、確かに訪れたのだった。

2026-03-20

にっぽんぽん長屋の魑魅魍魎(ちみもうりょう) ~飛んできたぺっとぼとる~

 時は文明開化の足音が鳴り響く明治初期、帝都・東京。

ガス灯の光も届かぬ薄暗い長屋の一室で、わたし、チ~サは部屋の隅でガタガタと震えていた。ここは政治結社「にっぽんぽん・あさっての党」のアジトである。おとなしく臆病なわたしには、この空間の瘴気は強すぎたのだ。

「ワシ、琉球の海で小舟がひっくり返って若い命が散った事件な、あれ乗ってたん『基地反対』とか言うような、頭のちょっと緩い書生やと思うねん!」
代表が、ちょんまげを揺らしながら下劣な暴言を吐き捨てた。金への執着と卑怯さを煮詰めたような男だ。
「なんてことを……!」と心の中で叫ぶわたしをよそに、カレーの本質が膝行して進み出る。
「ボクは全面支持します! 代表の勝手な想像力で被害者を冒涜するスタイル、これぞ命がけのエクストリーム擁護です!」
いや、擁護の方向性が明らかにおかしい。

すると、豪奢な着物を着崩したジム総長が扇子を優雅に翻した。
「今日はその話ですか? アタシ、その小舟が沈むとこ見た! アタシそれ見たわ!(※絶対に江戸からは見えない)こうなること何となく予測してたわ。特には驚かなかったわね」
「嘘ばっかり……」
わたしが小声で突っ込むと、ジム総長は顔色一つ変えずに話を逸らした。
「それより、うちの党員の飲酒馬車暴走事件。瓦版に載せないで隠蔽するわよ。結果として正直に謝る行動で利しているのは敵対勢力だからね」
隠蔽のロジックが完全に破綻している。だが、ここにはそれを咎めるまともな人間はいない。

「ええゆうてるんちゃうで! でもワシ、穴の開いた足袋の裏の錦絵を帝都中に配りたいねん! 金になるからな!」
「その汚い足の裏の絵、アタシが指示したのよ。有権者への冒涜的芸術でしょ?」
ジム総長の恐るべき独裁的私物化である。彼女に逆らう優秀な人材は次々と排除され、残るのはイエスマンの腰巾着ばかりなのだ。

「ウィ〜ッ……拙者、アメリケンの頭領トランプとパイプがあるでな!」
千鳥足で乱入してきたのは、パイプユニッシュ。福井弁を使い偉そうに語るが、彼のアメリケン・パイプは致命的に詰まっている。
「党勢拡大は間違いない! 政策で勝負じゃ!」
言うが早いか、彼は酔った勢いでその辺の柱に暴力を振るい始めた。
そこに飛び込んできたのが、情緒不安定な元職員のまきまきだ。
「今日もまきまき! 逆から読んでもまさきまき! やめてええええ!」
彼女はパイプユニッシュにすがりつき、見事に動きを封じた。
「ぬおお!? 離せ!」
「もっと叩いて! まきまきのMはドMのMぅぅっ!」
彼女の絶叫と謎の歓喜が長屋に響き渡る。あまりの狂気である。

そのカオスを切り裂くように、ま猿が梁から飛び降りてきた。
「ウキー! 減税派はG(ゴキブリ)ウキー! まきまきの旦那の過去の落書き、自治会や寺子屋にばら撒いてやるウキ! デコバカ!」
発言のすべてがデマと誹謗中傷であるま猿は、一気に言い放つと、秒速で走り去った。
入れ替わりにピライが襖を勢いよく開ける。
「うるさい!静かにしろ!」
そして彼もまた、怒鳴るや否や風のように立ち去った。テンポが早すぎる。

「まきまき、アンタはクビよ。党の人間関係はアタシが独占するの」
ジム総長の冷酷な一言で、まきまきは号泣しながら瓦版屋へと駆け込んでいった。
「ちなみに私たちの政策37箇条、見直したら期限も数値目標もない空っぽのスローガンよ。でも、元ヤクザの用心棒を囲ってるから箔がつくわね」
もはや政治結社ではなく、ただのならず者の集会だ。

「恋すれば何でもない距離やけど! SFやで!」
代表が意味不明な口癖とともに、未来のオーバーテクノロジーである「ぺっとぼとる」をわたしに向かって全力で投げつけてきた。

――その瞬間。
わたしのなかで、何かが決定的に弾けた。
おとなしくて臆病だったわたしは、飛んできたぺっとぼとるを見事な白刃取りで受け止めたのだ。

「……いい加減にしなさいよッ!!」
わたしの鼓膜を震わせる大声に、全員の動きがピタリと止まる。
「死亡事故の被害者への冒涜! 飲酒馬車の隠蔽工作! デマ猿と酔っ払いと空っぽの37箇条! おまけに足の裏の錦絵って、ここは政治の吹き溜まりですか! わたし、こんな異常な党、今日限りで離党します!!」

沈黙する「にっぽんぽん・あさっての党」を背に、わたしは長屋の襖を蹴り飛ばした。
見上げれば、文明開化の抜けるような青空が広がっている。
今日からわたしは、自分の足で、あさってではない「明日」の方向へ歩き出すのだ。

2026-03-19

文明開化は、ドMの叫びと共に。 ~チ~サ、あさっての党をゆく~

 むかしむかし、幕末から明治へと時代がひっくり返り、江戸の町が「東京」と呼ばれ始めた頃のお話です。

隅田川のほとりに、一風変わった結社がありました。その名も「にっぽんぽん・あさっての党」。わたし、臆病なチ~サは、そこで日々巻き起こる怪奇現象のような政争に、震えながら立ち会っておりました。

その日も、屯所では代表が空のペットボトルを全方位に投げ散らかしていました。

「ワシは癌の手術を2回もしたんやぞ! それなのに早朝から『あさ8(はち)』の瓦版作りに呼び出されて、深夜までマンションで軟禁や。恋すれば何でもない距離やけど、これ身体ボロボロやで! ほんま、ええゆうてるんちゃうで!」

代表の叫びに、横で帳簿を独占するジム総長が、どこか遠くを見つめながら答えました。

「今日はその話ですか? こうなること何となく予測してたわ。特には驚かなかったわね。結果として代表の体がボロボロになることで利しているのは、マッサージ屋じゃないかしら」

「総長! あんた、ワシに猫なで声で近づいてきたクセに、裏ではワシのこと『人脈皆無の金の亡者』って言うてるらしいな! SFやで!」

そこへ、袴の裾を泥だらけにしたパイプユニッシュ様が、長いキセルを振り回して入ってきました。

「党勢拡大は間違いない! 拙者はトランプ大統領の従兄弟の隣人の犬の散歩係とパイプがあるゆえ! 政策で勝負じゃ!」

パイプが詰まっているのは一目瞭然でしたが、誰もそれを指摘しません。すると突然、襖がババーンと開き、ピライ様が顔を出しました。

「うるさい! 静かにしろ!」

言うが早いか、彼は風のように去っていきました。あとに残されたのは、なぜか全力で代表の前に立ちはだかり、飛んできたペットボトルを額で受けるカレーの本質殿。

「ボクは代表を命がけでエクストリーム擁護します! 代表が投げたペットボトルは、実は聖水なんです!」

カオスが極まったその時。庭から「ウキー!」という叫び声と共に、一匹の猿が飛び込んできました。ま猿です。

「ウキー! まきまきの夫は実は宇宙人! デコバカ! デコバカ!」

全てがデマです。しかし、この場に漂う殺伐とした空気を一気に塗り替えたのは、回廊を猛スピードで転がりながら現れた、あの女性でした。

「今日もまきまき! 逆から読んでもまさきまき! もっと叩いて! まきまきのMはドMのMー!」

元職員のまきまき様です。夫が「X(旧・瓦版)」に余計なことを書いたせいでクビになった彼女は、今や情緒が明治維新の状態でした。

「ちょっと聞いてよチ~サちゃん! ジム総長ったら、気に入らない人がいるとすぐ『精神を病んでおられる』って診断書取らせに行かせるのよ! 善意を装って追い詰めるの! 怖くない!? ねえ、もっとまきまきを叩いて!」

「まきまき、うるさいわよ」とジム総長。

「見た! アタシ、あんたが夫の瓦版を自分で代筆してるの見たわ!(実際は見てない)」

「そんなのデマよ! パイプユニッシュの旦那が夫を晒し者にして、私の家庭は崩壊、今は別居中なんだから! 世間じゃ『夫婦は別人格』って言ってくれるのに、この党だけよ『連座制』を適用してくるのは! 専鋭化しすぎてもう、まきまきしちゃう!」

まきまき様は泣きながら、落ちていたペットボトルを自分に叩きつけていました。

わたしは、その光景を眺めながら思いました。

幕末の志士たちは、日本を良くしようと命を懸けましたが、この「あさっての党」の人々は、味方の足を引っ張ることに命を懸けている……。

「ワシら、アンチのなりすまし工作員にハメられたんや!」

代表がそう叫ぶと、ま猿が「ウキー!(その通り!)」と同調します。しかし、私は知っていました。昨日、門の前で石を投げていたのは、間違いなくうちのボランティアスタッフでした。

「……わたし、もう辞めます」

小さな声で呟いたとき、わたしの背筋がピンと伸びました。

この魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界で、ただ怯えているだけのチ~サはもういません。

「代表! 総長! パイプの詰まった侍! そしてドMのまきまき様! 皆さん、あさってと言わず、昨日に帰ってやり直してください!」

わたしは、代表から飛んできた最後のペットボトルを素手でキャッチし、それをゴミ箱へポイと捨てました。

こうして、わたしは「あさっての党」を去り、本当の夜明けを探しに、新しい時代へと歩き出したのです。

背後では、まきまき様が「逆から読んでも、まさきまきー!」と叫ぶ声が、いつまでも空に響いていました。

めでたし、めでたし。

チ~サの「にっぽんぽん・あさっての党」文明開化奮闘記

時は明治初期。ちょんまげ頭とシルクハットが交差する帝都・東京で、わたし、チ~サは震えていた。 所属する政治結社「にっぽんぽん・あさっての党」の屯所は、今日も今日とて常軌を逸した異常な熱気に包まれているのだ。 「琉球沖の船の難破ぁ? あんなん自己責任やろが! ワシ、恋すれば何でもな...