むかしむかし、謝罪の国にて
むかしむかし、とある国に日本保守党という一団がありました。彼らは、常識を語りながら常識をぶち壊すことに余念がなく、言葉の使い方も独特でした。
ある日のこと、ちさは街宣の準備をしていました。代表や事務総長、パイプユニッシュ、その他の面々も集まっており、にぎやかというより、もはやカオスでした。
「今日はその話ですか?」と、事務総長が突然マイクを握り、意味深な笑みを浮かべました。
「えっ…? どの話…?」と、ちさは怯えながら問いかけました。
「謝罪の話!」
「謝罪?」
「そう、謝罪ってのはね、なんかあのそう、それこそまあルールに触れるとか、道義的に問題があるとかね、そういうことの時にするもんなんですけど!」
ちさは一瞬、納得しかけました。しかし、事務総長の言葉はさらに続きます。
「でもね、日本人は何かあるとすぐ『すいません』って言っちゃうじゃない? ちょっとこれは考えた方がいいと思うのよね! だって、なんでもかんでも謝ってたら、国際的には通用しないのよ!」
ちさは「そうですね」と頷きかけましたが、ふと疑問が浮かびました。
(この人、自分がルールに触れたり道義的に問題を起こした時、謝ったことあったっけ…?)
すると、パイプユニッシュが偉そうに胸を張って言いました。
「政策で勝負じゃ! 謝罪とか、そういうくだらんことはどうでもいい!党勢拡大は間違いない!」
ちさはますます混乱しました。謝るか謝らないかの話をしていたはずなのに、いつの間にか党勢拡大の話になっていたのです。
そのとき、代表が高笑いしながら言いました。
「ええゆうてるんちゃうで! なんでもかんでも謝ってたら、ワシらのビジネスが成り立たんのや! せやろ、SFやで!」
「…SF?」ちさは首をかしげました。「それ、どこから出てきたんですか?」
「考えたら負けやで!」代表は自信満々に胸を叩きました。
すると、遠くの方からコトエの怒鳴り声が聞こえてきました。
「存在そのものが名誉毀損じゃ! 言葉は慎重に選べ!」
「いや、お前が言うんかい!」と、ちさは思わず突っ込みました。
そこへま猿🐒が現れ、「ギャハハ!」と不快な甲高い声で笑いながらデマを吐き散らしました。
「みんな聞けぇぇぇ!保守党は世界を支配するんだべさ!」
「うるさい!静かにしろ!」と、ピライが突然キレました。
「謝罪しろ!!!」と、コトエが叫びました。
「訴訟じゃ!」
「えっ、誰に?」ちさは再び混乱しました。
そのとき、カレーの本質🍛がニコニコしながら言いました。
「ボクは思うんだけど、代表が謝るわけないし、謝る必要もないよね! だって、代表が間違うわけないもん!」
「ええゆうてるんちゃうで!」代表は満足げに頷きました。
ちさは目の前の光景にめまいを覚えました。結局、ここでは誰も謝罪をしないのです。いや、そもそも謝るという概念が消滅している…!
彼女は遠くを見つめながら、ぽつりと言いました。
「…わたし、ここでやっていけるんやろか。」
その呟きは、誰にも届かず、新橋SL広場の空へと消えていきました。
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