超未来型ナノテク収支報告会☆〜板尾場さんと量子分岐する党の仲間たち〜
起:ゼータ領域会議室、超収支報告の幕開け!
西暦20XX年――量子コンピューティングが政治の世界にも完全導入された超未来。
日本保守党本部、ゼータ領域会議室。
「えっと……本当に今日、やるんですか……?」
わたし――ちさは、日本保守党の新人立候補予定者として、量子収支報告会の壇上に立っていた。
中央演算システムと直結した板尾場さんが、スーパークールな電子ホログラムを展開する。
「ワタクシが、日本保守党ナノテク収支報告ver.20XXを開示します」
その声が響いた瞬間、ホログラフが輝き、党の財務データが空間上に展開される。
各データはニューロリンクで直接脳内に送信され、視覚情報として脳内で再構成される仕組みだ。
「うおおおおお!! すげええええ!!!」
代表が頭を抱えて絶叫する。
「何やこれは!? ナノテクの嵐やんけ!!」
「代表、ナノテク技術そのものではありません。これはただの収支報告データです」
板尾場さんの冷静な指摘に、代表は「ほなギャグの出番か!」と謎のポーズをとる。
「ええゆうてるんちゃうで、SFやで!!」
「……そのギャグの定義がもはやSFですよね?」
わたしのツッコミが虚空に消えた。
そんな中、事務総長が目をキラキラさせてホログラムを指差す。
「知ってる! アタシ、それ知ってる! 量子マネーフロー解析やつでしょ!?」
「……いま初めてその言葉を聞きましたが、まあそういうことにしておきましょう」
承:超次元量子会計、驚異の収支報告!
「では、まずこのデータをご覧ください」
板尾場さんが手をかざすと、無数の収支データがハイパークラウド上の量子サーバーから解析され、党の財務状況が一目でわかるように可視化される。
「すげええええ!! まるで未来都市や!!」
代表が興奮しながらデータの上をピョンピョン跳ねる(※ホログラムなので本物のビルではない)。
「ワタクシの解析結果によると、日本保守党の支出と収入はこのような形になっています」
収支データが超精密なナノバイオ粒子に変換され、リアルタイムで進化するグラフとして展開される。
「ほう! さすが板尾場殿! 拙者は感服したぞ!」
突如として、保守党の量子議員パイプユニッシュが、エアバイクに乗って会場に降り立つ。
「政策で勝負じゃ!!!」
「いやいやいや!! いま収支報告の話してるのに、急に政策の話は無理があるでしょ!?」
わたしの必死のツッコミも虚しく、パイプユニッシュはドヤ顔で宣言する。
「党勢拡大は間違いない!!!」
「えええ!? 収支報告のどこに党勢拡大の要素があったんですか!?」
わたしは思わず頭を抱えるが、周囲は誰も気にしていない。
「まあ、彼の発言を統計的に処理すれば誤差範囲ですね」
板尾場さんが冷静に解析を続ける。
転:デマ量子化!?ま猿🐒の電子襲撃!
しかし、その時だった――
「ギャハハハハ!!!!!」
突如として、量子暗号を突破し、ま猿🐒がサイバーネットワーク上に侵入!!
「ちょ待てぇぇええ!! サーバーに異常発生!!!」
事務総長が絶叫する。
「聞いたか!? 収支報告データは全部ウソだってよ!!!」
「ギャハハハハ!!! みんな信じろ!!!」
デマ情報がナノテク回線を通じて拡散し始める。これはまずい!!
「存在そのものが名誉毀損じゃ!!!」
突然、コトエが立ち上がる。
「訴訟じゃ!!!」
超光速で量子訴訟データを送信。
「ギャハ!? なんか書類が飛んできた!!?」
驚いたま猿🐒は、慌ててネットワークの奥へと逃げていった。
「……行ったわね」
板尾場さんが静かにため息をつく。
「しかし、デマを流す輩がいる限り、ワタクシは発信を止めません」
「ボクは信じてるよ! 代表は絶対正しい!」
どこからともなく、カレーの本質🍛が現れた。
「えっ、収支報告の話じゃなくて、代表の話ですか?」
わたしがツッコむと、カレーの本質🍛は誇らしげに胸を張る。
「ボクの魂のナノ構造は、代表擁護用に最適化されているんだ!」
「ええええ!? 量子DNAレベルで忠誠心が埋め込まれてるの!?」
もうわけがわからない。
結:ナノテク収支報告、完全完結!
「さて、これで収支報告は終了です」
板尾場さんがナノテクデータを圧縮し、クラウド上に保管する。
「ワタクシは、正確な情報を提供し、公正な議論を促すために発信しています」
その言葉は、超未来の量子時代においても不変の真理だった。
「じゃあ最後にワシのギャグで締めるで!!」
代表が満面の笑みで立ち上がる。
「ええゆうてるんちゃうで、SFやで!!!!!」
……
……
「やっぱり意味がわからない」
わたしのツッコミを最後に、ナノテク時代の収支報告会は幕を閉じた。
〜おしまい〜
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