2026-03-14

昔話『青雷(ぶるーさんだー)と嘘つきジム総長』

昔話『青雷(ぶるーさんだー)と嘘つきジム総長』

わたし、チ~サと申します。
ここ、文明開化の音がする帝都の片隅にある長屋が、わたしたち「にっぽんぽん・あさっての党」の屯所です。今日もわたしは、目の前の光景にただただ震えていました。

「ひぃっ…!また高くなって…」

ジム総長が積み上げた「重要書類」なる反故紙の山が、天井に届かんばかりにそびえ立っているのです。あれはもはや建築物。物理法則を完全に無視した、奇跡の塔ですわ。

「チ~サ、何を震えとんねん。恋すれば何でもない距離やけど、お前と反故紙の山はそういう関係ちゃうやろ」

代表が、なぜか縁側で干していた一升瓶をクルクル回しながら言いました。お金のこと以外はあまり興味がないお方です。

「代表…あれ、いつか崩れます…」
「ええゆうてるんちゃうで。SFやで」

代表の言葉は、いつも壮大なようで中身がありません。
その時でした。
「どどどどどど!!!」
嵐のような足音と共に、屯所の障子が木っ端微塵に吹き飛びました。

「今日もまきまき!逆から読んでもまさきまき!」

そこに立っていたのは、先日クビになったはずの、まきまきさん!その瞳は潤み、口元は笑い、足は奇妙なステップを踏んでいます。情緒が迷子ですわ。

「ジム総長!まきまきは許さない!あのカラクリ駕籠『青雷号』の代金五百両、まだ払ってないでしょ!まきまきが立て替えるって言ったのに!」
まきまきさんの絶叫に、ジム総長は反故紙の山からひょっこり顔を出しました。
「あら、今日はその話ですか?見た!アタシそれ見た!未来の瓦版で!」

見てません。絶対に見てません。

「それに書類はこうやって横に積むのが一番効率的なのよ!仕事ができる女の常識!」
ジム総長はそう言って、一番下の紙を引っこ抜きました。もちろん、塔はぐらりともしません。不思議です。

「嘘つき!コミュニケーションが取れなくなったって嘘ついたのも知ってるんだから!まきまきが話してるのは、まだ全体の1割なんだから!」
「こうなること何となく予測してたわ。特には驚かなかったわね」

ジム総長、強すぎます。
すると代表が立ち上がり、わたしに向かって一升瓶を投げつけました。ゴツン!痛い!なぜわたしに!

「ワシが抑えとるから1割で済んどるんや!ワシがおらなんだら、まきまきは9割増しで暴れとる!わかるかこの意味!SFやで!」
「は、はぁ…」
「その通りでございます、代表!なんと慈悲深い!代表のエクストリーム擁護こそ我が命!」
カレーの本質🍛さんが、どこからともなく現れ、号泣しながら五体投地しています。

「党勢拡大は間違いない!政策で勝負じゃ!」
パイプユニッシュさんが、めりけん国から届いたという、どう見ても便所の詰まりを直す道具を振り回しながら叫びます。パイプ、詰まってますよね?

その時!
「うるさい!静かにしろ!」
ピライさんが怒鳴り込み、そして風のように去っていきました。
間髪入れず、
「デコバカ!」
今度はま猿🐒さんが現れ、ジム総長のおでこを指さして去っていきました。
カオスです。ここは地獄でしょうか。

わたしは今まで、このおかしな人々の間で、ただ小さくなっているだけでした。でも、必死に何かを訴えるまきまきさんの姿を見て、胸の奥で何かが変わっていくのを感じました。

この党、本当に大丈夫なのだろうか…?
いや、大丈夫じゃない。絶対に。

でも、臆病なわたしに、一体何ができるというのでしょう…。

「ジム総長派による言論弾圧だわ!」
まきまきさんは突然叫ぶと、満足したようにニッコリ笑い、
「今日もまきまき!逆から読んでもまさきまき!」
と決めポーズをして、吹き飛んだ障子の向こうへ消えていきました。

嵐が去った屯所に、ジム総長の反故紙の塔と、わたしだけが残されました。
わたしは、代表に投げつけられてできたこぶをさすりながら、固く、固く決意したのでした。

わたし…この「にっぽんぽん・あさっての党」で、何かを成し遂げなくちゃ。
まずは、あの反故紙の山を、どうにかすることから始めよう、と。
わたしの戦いは、今、始まったばかりなのです。

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