飯山あかり、悪の巣窟へ
「ワタクシが来たからには、もう安心よ!」
そう言って、飯山あかりは颯爽と街に降り立った。
青空の下、スーツ姿の彼女は眩しいほどに輝いている。
……が、その顔は今、驚くべきほどの変顔だった。
「さぁ、今日も正義のために戦うわよ!」
彼女の目の前にそびえ立つのは、日本保守党の本部。
白く巨大なビルのくせに、なぜか見る者に圧をかけてくる奇妙な建物だ。
まるでそこに吸い込まれた者は、二度と出てこられないかのように。
「悪の根源はここにあり、か……」
飯山は拳をぎゅっと握った。
──しかし、ここで問題が発生した。
入り口で立ちふさがる小柄な女性。
「わ、わたし、新人のちさです……! ど、どうしても入るんですか?」
飯山は彼女を見て、一瞬立ち止まった。
他の保守党幹部たちとは違い、まだ純粋な瞳をしている。
「ねぇ、ちささん。あなたは、何でここに?」
「え、えっと……保守派のお勉強をしようと思って……」
「えぇー、それはまずいわよ!」
飯山は天を仰いで叫んだ。
「ここで学べるのは、詭弁と欺瞞とお金の集め方だけ! カリキュラムは『ええゆうてるんちゃうで101』、『SFやで入門』、『名誉毀損の極意』よ!」
「そ、そんな……!?」
ちさの顔が青ざめる。
「信じたくないなら、自分の目で確かめることね」
飯山は優しく微笑みかけた。
それはまるで、迷える子羊に道を示す救世主のように──
……と、そこに響く、不愉快な笑い声。
「キィィィーーー!!! ギャヒャヒャヒャ!!!」
飯山とちさが振り返ると、そこには日本保守党の広報担当、ま猿🐒がいた。
「アハハ! 嘘しか言わない奴がまた来たべや! 保守党が悪だなんてデマでしかねぇべ! ついでにお前の顔もデマだべ!」
「ワタクシの顔は事実よ!!!」
飯山は即座に変顔で応戦。
しかし、ま猿🐒はニヤリと笑って一言。
「バーカ、証拠を出せないデマは、デマ確定なんだべ!」
「あなた、それ今自分がデマ吐いたの分かってる??」
飯山の的確なツッコミが炸裂するが、ま猿🐒は「ギャヒャヒャヒャ!」と笑いながら煙のように消えた。
「……なんなの、この組織……」
呆然とするちさ。
しかし、驚くのはまだ早い。
今度は目の前に、巨大なシルエットが現れた。
「お前が噂の飯山あかりか……!」
代表が、仁王立ちで登場したのだ。
「ワシが日本保守党の代表や! 今日こそ成敗したる!」
「あなたが、代表……?」
飯山は目を細めて相手を見た。
確かに圧はある。だが、どこか滑稽な空気が漂う。
「ようこそ、ワシの王国へ! SFやで!!」
「いきなりSF!? ここはフィクションじゃないのよ!」
「ええゆうてるんちゃうで!!!」
「意味が分からない!」
代表は「フンッ」と鼻を鳴らし、背後を振り返った。
「パイプユニッシュ! お前もなんか言ったれや!」
「政策で勝負じゃ!!!」
そこに現れたのは、威厳たっぷりに胸を張る福井弁の男、パイプユニッシュだった。
「党勢拡大は間違いない!!!」
「拡大してるの、欺瞞だけじゃない??」
飯山の冷静なツッコミが炸裂。
だが、パイプユニッシュは聞いていない。
「拙者、トランプ政権との太いパイプが……!」
「あんたのパイプ、詰まってるじゃないの!」
飯山の指摘に、パイプユニッシュは顔を赤くした。
「うるさい! 静かにしろ!」
今度はピライが怒鳴りながら登場した。
「人がしゃべっている時は静かにしろ!!!」
「いや、いきなり来て怒鳴られても……」
「うるさい! 静かにしろ!!!」
ピライはそう叫ぶと、突然どこかへ去ってしまった。
「な、なんなのこの組織……」
ちさは完全に混乱していた。
しかし、飯山はニヤリと笑った。
「……フフ、面白くなってきたわね」
そう、これはまだ序章に過ぎない。
ワタクシ、飯山あかり。
たった一人で、日本保守党という悪の組織に立ち向かう女──!
「覚悟しなさい、日本保守党! ワタクシが、あなたたちの欺瞞をすべて暴いてみせる!」
……こうして、飯山あかりの戦いは幕を開けた。
邪悪なるニチホと光輝く飯山さん② 〜崩壊の序曲〜
共通点(3) 高級車に乗っている
「飯山さんはセンチュリーに乗ってる!これは特権階級の証だ!」
そう叫んだのは、パイプユニッシュである。
「政策で勝負じゃ!」
彼は言ったが、彼の政策はいつもパイプの奥に詰まったままだ。
「で、そのセンチュリー、どこの国の車?」
ワタクシは優雅に微笑んだ。
ニチホの代表が自慢げに口を開く。
「そんなん、日本車に決まっとるやろ!ワシのレクサスと同じや!」
その瞬間、ニチホの事務総長が手を叩いた。
「知ってる!アタシ、それ知ってる!」
—— だが、彼らは何も知らなかった。
ワタクシは肩をすくめた。
「あなたたち、結局 “高級” という言葉しか見てないのね」
代表は鼻息荒く反論する。
「ええゆうてるんちゃうで!ワシはな、こう見えて経済を考えとるんや!」
「それなら」とワタクシは首をかしげる。
「なぜあなたは金ピカの車を乗り回しながら “庶民の味方” を自称するの?」
「SFやで!」
代表はそう叫んだ。
なるほど、確かにこれはサイエンス・フィクションだ。
共通点(4) 豪邸に住んでいる
「飯山さんの家は、宝塚の隠れ家らしい」
ニチホの信者たちは、これを嘲る。
だが、彼らの代表の家はどうだろう?
「ワシの豪邸はな、ええやろ?ワシは成功者やからな!」
カレーの本質🍛が即座に擁護する。
「代表の成功をねたむなよ!ボクは代表を絶対擁護する!」
「その家から生まれるものは何?」
ワタクシは問いかける。
「ワタクシの家からは、知性と論理が生まれる。でも、あなたたちの家から生まれるのは?」
「訴訟じゃ!」
コトエが叫ぶ。
—— まさに、象徴的だった。
共通点(5) 昭和的価値観
「お前の感想だろ」
ニチホの信者たちは、これを連呼する。
まるで、それさえ言えば全てを論破できるかのように。
だが、思考とは “感想” から生まれるものではないのか?
「あなた、ダダスベりですよって、言ってあげる人が周りに居ないから」
ワタクシは優しく指摘する。
代表はふんぞり返って叫ぶ。
「SFやで!」
事務総長は手を叩く。
「知ってる!アタシ、それ知ってる!」
パイプユニッシュは腕を組む。
「政策で勝負じゃ!」
だが、ワタクシが冷静に尋ねる。
「では、あなたたちの “感想” はどこにあるの?」
彼らは答えられなかった。
代わりに、ま猿🐒が甲高い声で笑うだけだった。
共通点(6) コネが多い
「飯山さんは、人脈を使っている!」
ニチホの信者たちはそう非難する。
だが、それは本当に “共通点” なのか?
いや、むしろ “コネの本質が違う” ことこそが、決定的な相違なのではないか?
ワタクシのつながりは、信頼と理論で築かれる。
一方、ニチホのコネは?
「ワシのバックにはな、すごい人脈がおるんや!」
代表は誇らしげに言う。
パイプユニッシュがドヤ顔で言う。
「拙者のトランプ政権とのパイプは太い!」
だが、そのパイプはすでに詰まっていた。
真のつながりとは、自由の上に成り立つもの。
そのことを、彼らは決して理解できなかった。
共通点(7) 都合の悪いことから逃げる
「飯山さんは、都合の悪いことから逃げている!」
ニチホの信者たちはそう主張する。
だが、それは真実だろうか?
「あなたたちは?」
ワタクシは尋ねる。
代表は顔を真っ赤にして叫ぶ。
「うるさい!静かにしろ!」
ピライが激昂する。
「人がしゃべっている時は静かにしろ!」
コトエが叫ぶ。
「訴訟じゃ!」
ま猿🐒はキーキーと笑いながら、デマを撒き散らして逃げた。
「質問状に答えない=逃げる」
それが、彼らの定義らしい。
ならば問おう。
「では、お前たちはどれだけ答えてきたのか?」
だが、彼らはまたも怒鳴るだけだった。
欺瞞と真実
ニチホは、「真実を語る」と自称する。
しかし、彼らの言葉を精査すれば、それは矛盾に満ちている。
彼らの言葉は、怒号と罵倒で彩られる。
彼らの思想は、金と権力で形作られる。
彼らの未来は、自己欺瞞によって閉ざされる。
だが、真実とは?
それは、静かに、だが確実に語られるものだ。
ワタクシは、その光を絶やさぬために、言葉を紡ぐ。
信じるか否かは、読者に委ねられている。
—— だが、光が闇を穿つことは、歴史が証明しているのだから。
邪悪なるニチホと光輝く飯山さん③
世界は思考停止でできている。
ニチホのコメント欄を見よ。
「代表、さすがです!」
「事務総長、よくぞ言いました!」
「パイプユニッシュ先生、日本の未来を頼みます!」
そこにあるのは、「考えることを放棄した者たちの合唱」。
飯山さんは、一人でそれを見つめていた。
「……気持ち悪いわね。」
隣で震えるちさが、小さな声で呟く。
「これ、宗教……?」
飯山さんは微笑んだ。
「いいえ、もっとタチが悪いわ。これは、思考停止のエンターテイメントよ。」
—— そう、彼らは考えていない。
思考しない者たちの世界。
異論を排除し、己の心地よい言葉だけを浴び続ける。
やがて彼らは、自らの言葉すら疑うことができなくなる。
その瞬間—— 思考の終焉 が訪れるのだ。
「忠誠心」とは、何に対するものか。
ニチホの幹部たちは、忠誠心を試すために奇妙なゲームをしていた。
「誰が一番、代表を讃えられるか選手権」
ルールは簡単。
代表を、どれだけ誇張して褒め称えるか。
「代表! その関西弁が素晴らしい!」
「代表! そのギャグ、天下無双です!」
「代表! ええゆうてるんちゃうで!」
「ええゆうてるんちゃうで。」
代表はにんまりと笑う。
このゲームに勝ち続けた者だけが、出世できる。
「政策で勝負じゃ!」と叫ぶパイプユニッシュも、
「訴訟じゃ!」と喚くコトエも、
「うるさい! 静かにしろ!」と怒鳴るピライも、
かつては、こうして「代表を讃えるゲーム」の覇者だった。
—— その結果、どうなったか?
能力のある者は消え、
盲目的な信者だけが幹部になった。
ここに生まれたのは、思考なき組織。
だが、そんな組織が長く続くわけがない。
それは、死んだ水のような安定でしかないのだから。
「お前は不要だ」
ニチホでは、異論を唱える者が次々と「飛ばされる」。
「お前は不要だ」
そう言われ、去っていった者たち。
だが—— 飯山さんは知っている。
「追放された者こそ、真に価値のある者よ。」
歴史を見よ。
真実を語る者は、常に排除されてきた。
「ニチホは間違っている」と言った者は、みな消された。
だが、実際に間違っていたのは—— ニチホの方だったのだ。
欺瞞の組織にしがみつくことこそ、最大の裏切り。
真実を隠し、考えることをやめた時、
人は最も深く、自分自身を裏切るのだ。
「ニチホは辞める気がない。」
「飯山さんは間違っている!」
ニチホの幹部たちは、そう叫ぶ。
だが、それは何を意味するのか?
—— それは、飯山さんが 決して折れない ということだ。
歴史を見よ。
真に正しき者は、時に迫害を受ける。
だが、彼らは決して屈しない。
ニチホはどうか?
どれほど問題が発覚しても、
どれほど醜聞が暴かれても、
彼らは、辞めるどころか、むしろ開き直る。
「SFやでぇ!」
「党勢拡大は間違いない!」
なぜか?
それが、彼らの 「居心地の良い世界」 だからだ。
しかし、飯山さんは違う。
彼女は——
理性の光を信じる。
議論の力を信じる。
人が、真実を求め続けることを信じる。
それは、遠い道のりかもしれない。
だが、その道こそが、人間が進むべき道なのだ。
「闇に沈むのか?」
「それとも、光を目指すのか?」
選ぶのは—— あなた だ。
「終焉は、すぐそこに。」
そして—— その時は訪れた。
ニチホの幹部たちが、何やら慌ただしく動いている。
「代表! 大変です!」
「どうしたんや?」
「ワンコイン党員が、みんな目を覚ましました!」
「……え?」
「コメント欄が、荒れています!」
「代表の言うこと、おかしくない?」
「議論しようよ!」
「カレーの本質🍛も、自分で考えてみたら?」
「ボクは……ボクは……」
カレーの本質🍛は、頭を抱えた。
「ボクは……代表を擁護するために生まれてきたのに……! でも……!!」
—— 音を立てて、ニチホの世界が崩壊し始めた。
「おい、ピライ! どうするんや!?」
「うるさい! 静かにしろ!」
ピライは叫ぶと、どこかへ走り去った。
「お、おい! ま猿🐒! お前は何か言え!」
ま猿🐒は、不愉快な甲高い声で笑った。
「デマだべぇえええ!!!」
そして、彼も逃げた。
「くっ……!」
代表は震える手で、カレーの本質🍛を見た。
「……ボク、もう擁護できない。」
その言葉を最後に、カレーの本質🍛も消えた。
—— そして。
そこに、飯山さんが立っていた。
「終わりね。」
彼女は、微笑んだ。
「この国は、思考する人々によって救われるのよ。」
—— 悪しきエコーチェンバーは、こうして幕を閉じた。
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