まんが日本昔話『できなくて当たり前の村』
むかしむかし、あるところに「できなくて当たり前の村」という不思議な村があった。
この村の住民たちは、何を頼まれてもこう言うのだった。
「ワシらは何もできんのが当たり前なんじゃ!」
村人は何も作らず、何も直さず、何も決めず、ただただ言い訳だけをして暮らしていた。
ある日、村の広場で「事務総長」が、えらそうにふんぞり返りながら言った。
「アタシたちに何ができるんだとか言う人いるけど、いやいや、何百人もいる村が何年も何もできなかったのに、アタシたちが何もできなくたって当たり前じゃない!」
すると、近くの木の上で「ま猿🐒」がギャハハハと甲高い声で笑った。
「ほんとほんと! できんのが当然だべさ!」
「いや、ほんとにそれでええんか?」と、村のはずれで「ちさ」が震えながらつぶやいた。
すると、どこからともなく「代表」が現れ、ドヤ顔でこう言った。
「ええゆうてるんちゃうで! ワシらは何もせんでもええんや! 恋すれば何でもない距離やけど、政策すれば果てしない距離や! SFやで!」
「意味が…まったくわからんぎゃ…!」
ちさは目をぐるぐるさせた。
そこへ、急に「パイプユニッシュ」が腕を組んで登場した。
「政策で勝負じゃ!」
「おお! ついに何かするのか!?」
ちさが期待して身を乗り出した、その時——
「党勢拡大は間違いない!」
「お、お前も言い訳かーーー!」
ちさがガクッと崩れ落ちた。
そこへ突然、「コトエ」が現れ、開口一番こう叫んだ。
「存在そのものが名誉毀損じゃ! 訴訟じゃ!」
「え、今なんもしてないのに…?」
ちさは恐る恐る後ずさりする。
しかし、「コトエ」は次の瞬間、村の外へ猛ダッシュして消えていった。
「…なんだったんだぎゃ…?」
ちさが放心していると、今度は「ピライ」がすごい勢いで飛び込んできた。
「うるさい! 静かにしろ!」
「えっ、何も話してないのに!?」
しかし、「ピライ」もすぐに颯爽と立ち去った。
「なんなんだ、この村…!」
ちさは頭を抱えた。
その時、「ぴろしゃわ」が爽やかに登場した。
「僕はね、未来の希望だよ! みんなの期待の星!」
「おお! ついにまともな人が…!」
ちさが感動しかけたその瞬間、村人たちが一斉に指をさして叫んだ。
「お前、北朝鮮と繋がっとるやないかーい!」
「僕!? いやいや、違う違う! そんなこと言われる筋合いないよ!」
そう言いながら、ぴろしゃわは全速力で逃げ出した。
「結局、誰も何もしないし、みんな逃げる村なんだぎゃ…」
ちさは遠い目をしながら、ただただ空を見上げるのだった。
めでたしめでたし(?)
https://x.com/lif_agitator/status/1886332240030040137?s=46&t=6rvdYDRzkKjtIjOnMKQnJQ
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