2025-11-16

「守る会:第14回理事会」「データは消された」「そもそも連絡がなかった」——ある議事録が暴いた、組織崩壊を招く3つの危険信号

 

「データは消された」「そもそも連絡がなかった」——ある議事録が暴いた、組織崩壊を招く3つの危険信号

https://lif-agitator.blogspot.com/2025/11/14.html

↑【守る会】第14回理事会議事録(おきよ版)



職場で起こる些細なすれ違いや意見の対立が、いつの間にか修復不可能な対立にまで発展してしまう——。多くの組織人が、一度はこのような経験や不安を感じたことがあるのではないでしょうか。

最近公開されたある団体の「第14回理事会議事録」は、この問題がいかに深刻な事態を招くかを生々しく示す、衝撃的なケーススタディです。そこには、一つの業務上のトラブルが、当事者間の「事実」を捻じ曲げ、ついには人の命を脅かすまでにエスカレートしていく過程が克明に記録されていました。

本稿ではこの議事録を基に、あらゆる組織が教訓とすべき「崩壊の危険信号」を3つのポイントに分けて解説します。

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1. データ引き継ぎを巡る「羅生門」:当事者間で「事実」が完全に食い違う恐怖

第一の、そしておそらく最も衝撃的な危険信号は、「共有された現実」の完全な崩壊です。データ引き継ぎを巡り、当事者たちは単に意見が対立しているだけでなく、根本的に異なる二つの時間軸を語っているのです。

  • 飯山氏側の主張 業務委託先だったサポーターAと「連絡が全く取れない」状態に陥ったと報告。サポーターAは、進行中の訴訟に不可欠な全てのデータへのアクセス権を一方的に遮断し、最終的にはデータを回復不可能な形で削除したと主張しました。これにより、半年分の作業が白紙に戻り、訴訟活動に壊滅的な影響が出たと訴えています。
  • サポーターA側の主張(議事録での代弁者による) 全く逆のストーリーが展開されます。データの引き継ぎは、飯山氏側が約束したにもかかわらず「一度もサポーターへに連絡をしていない」ために行われなかったと反論。データ自体は7月27日までクラウド上に、9月15日までチャットワーク上に存在し、飯山氏側が「一声かければ問題はなかった」にもかかわらず、それを怠ったことが全ての原因だと指摘しました。

飯山氏側は、その被害の深刻さを次のように表現しています。

データ全体が「ゴミ箱に捨てられちゃった」

この「羅生門」状態は、極めて重要な診断指標です。それは、組織の非公式なコミュニケーション経路と公式な報告系統が共に機能不全に陥り、ステークホルダーが情報サイロへと追い込まれていることを明らかにします。結果として生じるのは、単なる意見の相違ではなく、意思決定の麻痺です。なぜなら、下されるいかなる判断も、不完全で異議の唱えられた現実のバージョンに基づかざるを得ないからです。

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2. 「悪徳業者」のレッテルと、命を脅かす「感情問題」への発展

次に浮かび上がるのは、業務上の対立が、いかにして個人の尊厳を傷つけ、取り返しのつかない人的な悲劇へと発展するかという現実です。

この問題において、サポーターAは一方的に「悪徳業者」というレッテルを貼られ、問題の全責任を負わされる形となりました。サポーターAを「悪徳業者」とラベリングすることは、単なる侮辱ではありません。それは、組織があるステークホルダーを非人間化することを可能にする認知的なショートカットです。個人を悪役に仕立て上げることで、通常の対話プロセスを省略し、懲罰的な措置に移行することが正当化されやすくなります。これは、対話の欠如が疑念を煽り、その疑念がさらなる疎外を正当化し、最終的に個人を耐え難い状況へと追い込む危険なフィードバックループを生み出します。

多大な尽力をしたにもかかわらず、対話の機会もなく法的な措置を示唆された結果、サポーターAは精神的に極限まで追い詰められます。議事録は、その衝撃的な結末を淡々と記録していました。

深刻な精神的苦痛に追い込まれ、9 月 5 日には自らの命を絶とうとする事態に至ったと報告された。

これは、組織内の対立がバーチャルな会議室の中だけで完結するのではなく、生身の人間の人生に直接的な影響を及ぼすという、痛烈な事実を突きつけます。議事録の中で、一部の理事がこの問題を単なる業務トラブルではなく「感情問題」だと指摘したことは、非常に重要な視点です。技術的なデータの回復や法的な責任追及といったロジックだけでは、もはやこの問題は解決できない。この認識こそが、組織が同様の悲劇を避けるための第一歩となります。

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3. 強硬策か、対話か。解決策の模索が示した組織の脆さ

最後の危険信号は、危機に直面した際の組織の対応能力そのものに表れていました。理事会は解決策を模索する中で、真っ向から対立する二つのアプローチの間で大きく揺れ動きます。

  • 法的措置の即時実行 一部の理事は、直ちに「内容証明郵便」を送付し、法的にデータの引き渡しを迫るべきだと強く主張しました。彼らは、会として100万円を支払済みであること、来たるべき裁判の期日が迫っていること、そして寄付者への説明責任を果たすためにも、断固たる措置が必要だと考えたのです。
  • 対話による解決の試み 一方、これが「感情問題」である以上、威圧的な法的措置は逆効果だと主張する声も上がりました。彼らは、まず信頼できる第三者を介してサポーターAに接触し、事態の沈静化を図りながら協力的な引き渡しを説得すべきだと提案。強硬策の前に、対話の可能性を追求することが先決だと訴えました。

最終的に理事会は、まず直ちに対話を試み、1〜2日以内に進展が見られなければ、準備しておいた内容証明郵便を発送するという、時間制限付きの二段構えの戦略を採択します。

この場当たり的でハイブリッドな解決策は、成文化された紛争解決プロトコルを持たない組織の典型的な症状です。その場しのぎとしては現実的かもしれませんが、それは組織のシステム的な脆弱性を露呈しています。成熟した組織は、ステークスの高い意見の対立を予期し、エスカレーションを未然に防ぐための中立的な経路をあらかじめ確立しています。理事会のその場しのぎのアプローチは、善意によるものであったとしても、組織全体に対し、危機管理が体系的ではなく即興で行われるものであるというシグナルを送ってしまうのです。

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結論:最後に問うべきこと

この一つの議事録は、事実認識の崩壊、業務問題の感情化、そして組織対応の迷走という、組織崩壊につながる3つの典型的な危険信号を私たちに示してくれました。一つのボタンの掛け違いが、いかに深刻な結末を招くかを見せつけられたのです。

このケースは、すべてのリーダーに一つの重要な問いを突きつけます。対立がエスカレートした時、あなたの組織が最初にとる行動は、犯人探しですか、それともコミュニケーション不全の診断ですか?その答えが、あなたが築いているのが、しなやかで強靭な組織か、それともたった一つの予測可能な誤解によって人的・経営的な大惨事を引き起こしかねない組織かを決定づけるのです。

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